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入試問題 難しくする作為がある

浜見平校 相田です。

かつて(2013年まで)理科の公立高校入試問題は,日本で2番目(1番は沖縄県)にやさしいといわれていました。問題はすべて4択で,模擬テストをしても50分のうち20~30分で生徒が終わってしまう。いつも,試験時間を短縮して終えていました。しかし,2014年突然難しくなり,県平均が38.6点になり2015年には37.4点で10点20点代がゴロゴロでました。今年2020年は55.9点で,普通の問題になったと思われます。では,かつてどのようにして難しくしたのか,問題制作者の作為が分かります。

ファイル 531-1.png ファイル 531-2.png
2つともバネを扱った問題です。作図からすると2020年の方が難しそうですが,2015年は,間違えさせるための仕掛けがあります。
2020年  「バネ」は中1の問題です。数学で比例・反比例を学習し,バネののびは,おもりの質量に比例する。日常生活で体験することなのですっきり入ってきます。ただ,バネABCにつるすおもりの質量を変えて,伸びる長さを質問するのがひねりです。
「ばねのび」÷「力の大きさ」で比例定数を求めると。
A y=5x, x= 200g(2N)で y=10
B y=7.5x, x= 150g(1.5N)で y=12.5
C y=15x, x= 70g(0.7N)で y=10.5

答えは 2 A<C<B
続き

2015年 バネはありますが,異なる質量があり.動く速さも記述されています。すると
中3は「運動エネルギー」の問題と思ってしまいます。運動エネルギーは質量に比例し,速さの2乗に比例する。台車Bは台車Aの2倍の質量で,速さも2倍,すると×2×4となり,台車Bは8倍のエネルギーをもち,8倍縮む。しかし,選択肢がない。
答えは5 縮みは同じが正解。

 問題には「台車」とある。台の下に車輪があり動く。(入試問題の絵は動きそうに見えないが)
中3の内容で「作用・反作用」にあたる。質量に関係なく,他の物体に力を加えると(作用),力の向きが反対で同じ大きさの力(反作用)を加えた側も受ける。
図の車輪が「スケートボード」だったら気がついたかもしれない。
回転しそうにない車の絵、異なる質量と速さ。みな間違えさせるための誘因材料になっている。